セブン&アイ・ホールディングスが好決算。米国のコンビニ買収が寄与

 セブン-イレブンを運営するセブン&アイ・ホールディングスは2018年4月5日、2018年2月期の決算を発表しました。
 売上高は前年同期比3.5%増の6兆378億円、当期利益は前期比87.2%増の1811億円と4期ぶりに過去最高益を更新しました。コンビニのビジネスは飽和状態といわれていますが、そうした中ではかなり良好な決算といってよいでしょう。

好調な米国事業が業績を牽引

 同社の決算が良好だった最大の要因は海外事業です。同社は昨年、米国のコンビニであるスノコLPを33億ドル(約3650億円)で買収しています。買収時期の関係で、今回の決算には数字の一部が反映されただけですが、それでも営業収益を伸ばす大きな要因となりました。また国内のコンビニエンス事業が3%の増収を確保したことも功を奏しています。

 コンビニ業界は市場の飽和やドラッグストアなどとの競合激化によって、来客数の落ち込みが続いています。こうした中、セブン-イレブンの全店売上高は前年比で3.6%とまずまずの状況でした。来客数は前年比で0.9%減少していますが、商品の工夫などで客単価が上がったことで売上高はプラスを維持しました。

 以前から業績低迷が続いているスーパー事業や百貨店事業の売上高はマイナスとなっており、全体の足を引っ張っています。しかしながら、店舗のリストラは一段落しており、部門利益は下げ止まった状態にあります。

 スーパーと百貨店が現状のまま推移し、米国のコンビニ事業が拡大すれば、来期も増収が見込めるでしょう。今のところ同社では2019年2月期の決算について、売上高は10%増、営業利益は6%増を見込んでいます。

sevengyoseki

同社には時間的猶予がある

 同社は昨年から、創業以来といわれる店舗レイアウトの刷新に乗り出しています。総菜や冷食などを強化し、共働き世帯の女性客などを取り込む戦略です。レイアウト刷新によって客数や客単価の向上が見込めますが、こうした戦略は、場合によってはスーパー事業の顧客を奪う可能性もあります。

 今後、同社がさらに業績を伸ばしていくには、国内コンビニ事業の継続的な拡大と、スーパー事業の維持、さらに海外事業の拡大の3つを同時にこなしていく必要があります。米国経済は今のところ順調ですから、同社には十分な時間的猶予があります。

 海外事情が好調なうちに、国内事業の再構築をどれだけ進められるのかが今後のカギとなるでしょう。コンビニ市場の動向や基本的なビジネス・モデルなどについては、過去記事「コンビニの規模は他の業態を圧倒している」や「コンビニを支えるフランチャイズ制度」を参照してください。

セブンの鈴木会長が辞任。コンビニは日本にとってどんな存在だったのか?

2016.04.21