理系と文系はどちらがお金持ちになりやすい?

お金持ちを科学する 第25回

 世の中には文系・理系という分け方があります。これは日本独特の分類で、国際的にはあまり通用しないようですが、国内ではかなりポピュラーが概念です。では理系と文系を比較した場合、どちらがお金持ちになりやすいのでしょうか。

理系は数式には強いが数字に弱い

 筆者の大学の専攻は原子力工学でしたからガチガチの理系ということになりますが、一般的に、「理系」タイプの人はビジネスには不利とイメージされています。確かに理系の人はお金持ちになりにくい特徴を数多く持っています。

 「理系」の人の最大の欠点は「数字」が苦手なことです。意外な印象を持つ人が多いかもしれませんが、理系の筆者が言うのですからウソではありません。理系の人は「数式」は得意なのですが、実は「数字」には弱いのです。
 これはどういうことかというと、小中学校の算数ならともかく、高等数学以上になってくると、ほとんどが抽象的な「数式」を用いるため、理系の人は数字そのものを扱うことがほとんどなくなってしまいます。

 これに対して一部の文系は、数字にめっぽう強いという特徴があります。会社の売上げや利益、利回りなどの数値をスラスラといえる人はたいていが文系です。

 このような人は、一般論として、お金儲けに向いているとみてよいでしょう。

 しかしながら、巨額の資産形成ということになると少し話は変わってきます。今の時代はあらゆるビジネスがITをベースに構築されています。ITを使いこなすには抽象思考が極めて重要となりますが、理系には抽象思考が得意な人の割合が多いですから、この部分で力を発揮することができます。

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これからは独学の時代

 投資の世界も同様です。すでにAI(人工知能)を使った運用は常識となっていますが、現代の投資理論は数式のオンパレードとなっています。これらをマスターする場合には理系的なセンスが極めて重要です。

 しかしながら、理系の全員がこうした理論を使いこなせるわけではありません。凡庸な理系の人は、その法則が適用できる教科書的な環境では、問題を解決できますが、前提条件が変わってしまうと、途端に問題解決能力を無くしてしまいます。

 結局のところビジネスや投資は総合力ですから、文系的なセンスと理系的なセンスの両方が必要ということになります。幸いなことに今の時代は、あらゆる情報がネットで手に入ります。つまり誰でも一定レベルまでであれば「独学」できるチャンスがあるのです。

 筆者は、これからの時代は独学できる人が極めて有利になると考えています。

 理系が有利か、文系が有利かなどは考えず、理系の人は文系的な知見やノウハウを、文系の人は理系的な知見やノウハウを、意識して身につけることが、お金持ちになる最短距離といってよいでしょう。

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