2018年4~6月期のGDP、2連続マイナス成長は回避

 内閣府は2018年8月10日、2018年4~6月期のGDP(国内総生産)速報値を発表しました。物価の影響を除いた実質でプラス0.5%と2四半期連続のマイナス成長は回避することができました。個人消費が伸びているのはよい兆候ですが、これが持続するのかは、まだ何とも言えません。

個人消費が改善し、設備投資も増加

 前期(2018年1~3月期)の実質GDPは0.2%減とマイナス成長に転落していました。しかも、物価が0.2%下落したことで数字がかさ上げされており、名目値はマイナス0.4%とさらに悪い結果でした。この状況が続くと、景気の先行きはかなり怪しくなってきます。

 このため、多くの関係者が今期の数字に注目していたのですが、とりあえずプラス成長に転じたことで、何とか持ちこたえることができました。

 GDPの6割を占める個人消費はプラス0.7%と、前期(マイナス0.2%)との比較で大幅に改善しました。しかしながら、この数字は元に戻っただけで、例年の水準を大きく上回ったわけではありません。来期も同じような伸びを維持できるのかチェックする必要があるでしょう。

 住宅は2.7%減と前期とほぼ同じ水準、企業の設備投資については1.3%増と比較的大きな伸びとなりました。

 企業の設備投資が増えているのは、好調な米国経済を背景に輸出が拡大しているからです。設備投資は将来の富の原資ですから、この項目が伸びるのは良いことですが、すべては米国経済次第であり、日本国内でコントロールできないところが難点です。

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個人消費がもっと伸びないと豊かさは実感できない

 日本経済は基本的に輸出主導型からの脱却が出来ておらず、輸出が伸びないとGDPも伸びないという状況が続いています。ここ1~2年、景気が比較的良好だったのは、米国向けの輸出が増えていたからです。

 一方、日本の個人消費は停滞が続いており、消費者はなかなか財布の紐を緩めません。

 いくら輸出が好調でも、最終的に個人消費が伸びないと私たちは豊かさを実感できませんから、ここをどう伸ばすのかが日本経済における最大の課題ということになります。その点では、個人消費が増えたことは素直に評価してよいでしょう。

 しかしながら、この水準では、まだ国民は十分に豊かさを感じることができません。今後、生活実感が良くなるのかについては、来期以降の個人消費の動向を見極める必要があります。