お金持ちを科学する 第32回
お金持ちになるための絶対的な方法というものはなく、有利な手法も時代によって変化していきます。しかし、お金持ちになれない思考回路というのは、時代を超えて普遍的です。少々、自己啓発的ですが、お金持ちになりたけければ、むしろ「やっていはいけない」からスタートした方が効率的でしょう。
お金持ちになれない思考回路 その1
「あの人は才能があるから」
成功した人を見て「才能があるから成功した」と言い切ってしまう人は少なくありません。確かに成功者の中には、類い希な才能を持っている人もいるのですが、筆者が見るところ決して多数派ではないというのが現実です。
多くの成功者は、才能だけで結果を得ているわけではなく、一般の人からは想像もつかないレベルの試行錯誤を繰り返した結果、大きな成功を手にしています。どれだけ試行錯誤を繰り返したのかという部分を理解しなければ意味がありません(試行錯誤を繰り返せることが才能だと言ってしまえばそれまでですが・・・)。
お金持ちになれない思考回路 その2
「成功したのは単にラッキーだったから」
運がいい人が成功しやすいというのは事実です。しかしながら「運」というのは自分の努力で引き寄せるものでもあります。さらにいえば、本当に運にゆだねる部分を最小限にするため、涙ぐましい努力を重ねた人にこそ運が舞い降りるとも言い換えることができます。
成功はリスクと引き換えですから、成功した人はどこかで大きな賭けをしています。しかし、自分の努力でリスクを排除できる部分は徹底的に対応し、最後の最後に賭けをした人と、たた最初から無謀に賭けをした人で、どちらが成功する確率が高いのかは言うまでもないでしょう。賭けというのは、自分の力で解決できるのもはすべてやり切った段階で踏み切るものです。
お金持ちになれない思考回路 その3
「うまくいく方法を知ったから」
なかなか成功しない人の多くは、特別なノウハウを仕入れることができれば、すぐに成功できると考える傾向が顕著です。しかしながら絶対にうまくいく手法というものは存在していません。
繰り返しになりますが、成功できる人は試行錯誤を繰り返して、失敗する確率が低いやり方というものを身につけていくことで成功への切符を手にしています。しかも、それは人によって異なりますから、情報商材のようなもので仕入れることができる内容ではありません。
お金持ちになれない思考回路 その4
「なんでアイツが成功するんだ」
人は誰でも妬みの感情を持っていますが、この感情が強い人はほぼ100%の確率で成功しません。自分の知り合いが成功すれば誰でも複雑な心境になりますが、合理的な人ならば、その知り合いから有益な情報を聞いた方が得だと考えるはずです。
逆に「なぜアイツイが」という人が成功しているということは、自分には見えない重要なポイントが隠されているかもしれません。日本人は諸外国の人たちと比較して妬みの感情が強いといわれていますから、この部分は多くの人にとって要注意といってよいでしょう。