そもそも金利とは何か?

加谷珪一の金利教室 第2回

 金利というのはお金を貸した時に、借り手が負担しなければならないコストのことを指しています。借り手が1年後に返済するという約束で100円を貸し手から借りた場合、借り手は1年後に100円だけを返せばよいというわけではありません。

金利はお金のレンタル料だが

 もし金利が5%であれば、借り手は貸し手に対して、1年後に5円を加えた105円を返済する必要があり、この追加コスト分が「金利」ということになります。

 この話は、お金を借りる時にレンタル料が発生すると考えれば、より分かりやすいでしょう。

 例えばレンタルショップなどでDVDを1週間借りると、200円から300円程度のレンタル料を支払う必要があります。利用者の側は、借りた商品を返却することに加え、レンタル料を事業者に支払っています。これによってレンタル事業者は利益を上げることが可能となるわけです。

 お金の場合も同じです。借りたお金を返すだけでは不十分であり、それにプラスして金利という追加のコストを支払わなければなりません。これが、銀行など貸金業の収益源となっているのですが、ここで重要なのは、こうしたレンタル料がなぜ発生するのかという部分です。

 DVDをレンタルするとレンタル料が発生する理由は、感覚的にも理解しやすいと思います。

 DVDは、使えば使うほど劣化してきますから、レンタル料を取らなければ、いずれDVDは使いものにならなくなり、レンタルショップは損をしてしまいます。

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要するに時間を売買しているということ

 しかしながら、レンタルショップは利益がトントンでよいというわけではありません。劣化したDVDのコストをカバーした上で、それにプラスされる利益があって初めてビジネスとして成立します。つまり、ここには何らかの付加価値が発生しているのです。

 では、その付加価値は何なのかということになりますが、これは、時間を提供したことへの対価と考えるのが正解でしょう。

 どういうことかというと、DVDを借りた人は、本来、すぐに帰す必要があるところを、レンタル料を支払うことで、1週間、あるいは10日といった期間、DVDを返却しなくてもよいという猶予を手に入れました。
 つまり、金利を払ったその時間については、自由に使うことが許されているわけですから、借り手にとっては時間を買ったことと同じ意味になります。

 要するに、ここでのレンタル料は、返却までの時間代なのです。

 レンタルショップはDVDを貸してビジネスをしているのですが、実際には、DVDを貸しているというよりも、時間を切り売りしてビジネスを行っていると解釈することができるのです。これは非常に重要な概念ですから、よく覚えておいてください。

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