高金利の外貨預金が必ずしもトクにならない理由

知っているようで知らない外貨投資の話 第6回

 前回は、外貨預金というのは、為替、手数料、金利という3つの要素があるので、収益の管理が実は難しい商品であるということを説明しました。今回は金利についてさらに詳しく説明したいと思います。

問1
金利は確実にもらえるものなので、基本的に高い方がよい。
(答え ×)

 外貨預金の中には、4%や5%、さらには7%といった高金利のものがあり、低金利に苦しむ今の日本人から見ると、夢のような数字に思えることがあります。金利はその銀行がつぶれない限りもらえるものですから、元本と同様、ほぼ確実に保証されると思って間違いありません。

 では金利は高ければ高い方がよいのかというとはそうはいかないのです。

 金利と為替には実は密接な関係があり、金利が高い国の通貨は売られやすく、為替が円高になりやすいのです。高金利だと思って飛び付いたところ、為替で損をして結局、国内預金と変わらないといったことは十分にあり得ます。したがって答えは×です。

currency

金利が高いということは、為替損失を出しやすいということ

 一般的に金利はその国の物価上昇率に比例して上昇します。物価が上がる、つまりインフレになっている状態では、今100円のものは来年は103円や105円に上昇している可能性が高くなります。

 ある人が1%の利率で100円を1年間貸したと仮定します。1年後に101円を返してもらっても、その時に物価が3%上昇していれば、100円のものは103円になっています。これではお金を貸した人が損をしてしまいます。このため、物価が上昇している場合には、さらに高い金利を付与する必要があるのです。

 つまり高い金利が提示されている国の物価は上昇しやすいということであり、物価が上昇するとその国の通貨は売られやすくなります(一物一価の法則)。これは長期にわたって物価上昇が続いてきた米ドルが安くなり、デフレが続いてきた日本円が高くなったことをイメージすれば分かりやすいでしょう。

 金利と為替は連動している可能性が高いですから、金利を見た場合には、その国のインフレ率を考え、さらに為替がどう動くのかを予想して、最終的な損益を検討する必要があるのです。

 これはかなり面倒で、かつ高度な知識を必要とする作業です。本当の意味で外貨預金を完璧に使いこなすには、マクロ経済学の知識が必要となるのです。
 ここまでガチガチに考える必要はありませんが、簡単そうという理由だけで外貨預金を選択するのはやめた方がよいでしょう。

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