グーグルが四半期ベースで過去最高益。だが、あまり喜んではいられない?

 グーグルが四半期ベースでの最高益を更新しました。しかし、中身をよくチェックすると、必ずしも手放しで喜べる状況ではなさそうです。グーグルが好決算だった理由と、同社が抱える課題について考察します。

広告のクリック数が予想以上に増加した

 米グーグルの持ち株会社であるアルファベットは2018年4月23日、2018年1~3月期の決算を発表しました。売上高は前年同期比25.8%増の311億4600万ドル(約3兆3000億円)、純利益は前年同期比1.7倍の94億100万ドル(約9800億円)でした。

 グーグルの主な収益源は広告となっており、大雑把に言えば、広告のクリック数と広告単価の積が同社の売上高となります。最近はYouTubeといった動画閲覧サイトの広告が伸びていることから、単純なクリック数では表せない広告が増えていますが、それでもマクロ的にはクリック数に依存したビジネスといってよいでしょう。

 ネット上の広告単価は下落が続いており、これまで同社は、広告単価の下落をクリック数でカバーするという図式が続いてきました。一部からはそろそろこうしたトレンドも限界に来ているとの指摘がありましたが、今期もクリック数が大幅に伸びて、単価の下落を上回りました。

 一見すると順風満帆に見えますが、死角がないわけではありません。

 先ほど筆者はグーグルは大幅にクリック数が伸びていると説明しました。これはネットの利用者が増えて自然にアクセスが増えたということですが、コストをかけてトラフィックを呼び込んでいるという側面があることも否定できません。

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アクセスを確保するために大きなコストをかけている

 例えば、iPhoneのブラウザであるサファリには、標準の検索エンジンとしてグーグルが設定されています。グーグルは、サファリ経由でグーグルを使ってもらうため、アップルに対して多額のお金を支払っています。こうした形で外部からグーグルにアクセスを呼び込むためのコストが増加しており、これが利益を圧迫する可能性が高まっているのです。

 今期のグーグルの広告収入は266億4200万ドルでしたが、アクセスを呼び込むために約63億ドルのコストをかけています。これは広告収入の約24%に相当します。

 こうしたコストをかけたとしても、その分だけクリック数が増加すれば、仮に単価が下がっても増収を維持することができるでしょう。しかし、アクセスを確保するコストが相対的に増大する結果となれば、売上高は維持できても、同社の利益を押し下げてしまいます。

 今期の利益が大幅に増えたのはウーバーテクノロジーズなど保有する株式の企業価値の増大も影響しています。純粋な事業としての利益(営業利益)は6.6%の増益に過ぎません。とりあえずは良好な決算ですし、当分はこの傾向が続くと考えられますが、同社のコスト動向については少しばかり注意が必要です。